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「地域イノベーションと大学まちづくり」

  • 7月31日
  • 読了時間: 4分

ーメンター三田会 5月定例イベント報告ー

2026年5月27日(水)、メンター三田会5月定例イベントを、渋谷のSOIL(Shibuya Open Innovation Lab)にて開催しました。

今回は、「地域イノベーションと大学まちづくり」をテーマに、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)隣接地で進む大規模開発を背景として、これからの地域づくりにおいて大学や企業、人材がどのような役割を果たすことができるのかを考えました。

少子化や担い手不足が進む中、従来型の開発や成功事例の単純な横展開ではなく、「人」を中心に据えた持続的なイノベーションをどのように生み出していくのか。基調スピーチ、グループ発表、登壇者によるディスカッションを通して、多角的な議論が行われました。




■ 登壇者

・矢作 尚久 氏 慶應義塾大学SFC教授/メンター三田会顧問

・荒井 邦彦 氏 株式会社ストライクグループ代表取締役社長/メンター三田会諮問委員

・岡本 哲平 氏 SFC研究所上席所員/メンター三田会幹事会員

・田中 克徳 氏 慶應義塾大学SFC特任教授/メンター三田会副会長

このほか、慶應SFC研究所員にもご登壇いただきました。

 

■ イベントの概要

開会にあたり、司会から本イベントの趣旨が紹介され、会長挨拶が行われました。続いて、田中克徳氏より、関連書籍『大学まちづくり―地方創生 担い手不在を覆す』の内容にも触れながら、「大学まちづくり」という考え方と、今回のイベントで議論するテーマについて説明がありました。従来の「施設を作れば需要が生まれる」まちづくりから、大学・企業・地域が連携して需要や産業を生み出すまちづくりへの転換が必要とされ、地域イノベーションの鍵は、制度や補助金よりも、挑戦する担い手と、それを支えるコミュニティ・事業組織にあるというお話がありました。

■ 基調スピーチ

最初の基調スピーチでは、矢作尚久氏が「イノベーションを興す人とは?」をテーマに登壇しました。イノベーションは単なる改善ではなく、技術や生活様式を根本から変える「発明」を伴うものと整理されました。また、新しい世界を構想する0→1型人材と、それを事業・制度・組織として実装する人材を組み合わせることが重要であるという視点が示されました。

続いて、荒井邦彦氏が「ストライクから見た大学と地域活性化」をテーマに基調スピーチを行いました。企業や地域経済に関わる立場から、大学が持つ知識、人材、ネットワークと、地域や企業の現場をどのように結び付けることができるのかについて問題提起がなされました。地方創生には、地域企業を守るだけでなく、地域を代表する企業を成長させ、雇用や需要を生み出す視点が必要とされ、大学には、地域で起業・事業承継・企業変革を担う人材を育て、地域に定着させる役割が期待されるというお話がありました。



■ 共同研究メンバーによるグループ発表

後半では、慶應SFC研究所員によるグループ発表が行われました。SFC隣接地の「健康と文化の森地区」を対象に、地域特性、街のブランド理念、具体的な事業、運営主体について検討が進められていることが共有され、行政主体の開発にとどまらず、大学・企業・住民を結び、新規事業を継続的に生み出す街づくり事業会社の必要性が示されました。



■ 登壇者ディスカッション

グループ発表後には、田中克徳氏の進行のもと、矢作尚久氏、荒井邦彦氏、岡本哲平氏によるディスカッションが行われました。

基調スピーチとグループ発表の内容を踏まえ、地域における担い手の育成、大学と企業の連携、構想を実際の取り組みへと落とし込む方法などについて、それぞれの専門的な立場から意見が交わされました。特に、SFC周辺に挑戦する人材を残すためには、失敗を許容する文化、資金、仕事、仲間を含む環境整備が必要との意見が共有されました。学生だけでなく、卒業生や30代以降の社会人も、副業・兼業・研究活動などを通じて参加できる仕組みが求められるという視点も共有されました。大学まちづくりの本質については、大学を中心に施設を整備することではなく、人材・知識・企業・地域をつなぎ、継続的に挑戦が生まれるエコシステムを形成することにあるということを改めて共有いただきました。


■ ネットワーキング

セッション終了後には、参加者同士によるネットワーキングの時間が設けられました。登壇者と参加者、また参加者同士で活発な交流が行われ、地方創生、大学連携、新規事業、教育、人材育成など、それぞれの関心分野を越えた対話が広がりました。最後に、登壇者、会場をご提供いただいた皆さま、ご参加いただいた皆さまへの御礼をお伝えし、盛況のうちに閉会となりました。




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