一般社団法人メンター三田会 アントレプレナー入門
・アントレプレナー入門とは
アントレプレナー入門は、一般社団法人メンター三田会が運営する、学生向けの起業・アイディア相談の場である。慶應義塾大学日吉キャンパスEDGEルームにて、毎週水曜日18:30〜20:00に開催されており、起業やプロジェクトに関心はあるものの、まだ明確な形になっていない段階の学生も気軽に立ち寄れる場として設けられている。正式なメンタリングに申し込むほどではないが、「誰かに話してみたい」「考えを整理したい」と感じている学生にとって、アントレプレナー入門は最初の一歩を踏み出すための入口となっている。

Q. アントレプレナー入門は、どのような背景から生まれたのでしょうか。
メンター三田会の原点には、「初期の起業段階や、ちょっとしたアイディアを持つ学生や塾員が、気軽に相談できる場をつくりたい」という思いがあります。しかし、最近ではオンラインでの会議が中心となり、アポイントや資料の準備をしないと話すことができない状況が増えています。メンターと学生が実際に会って話ができるリアルな場をキャンパス内のスペースに作ることで、学生がふらっと立ち寄れる場所をつくろうという構想から、アントレプレナー入門はスタートしました。
Q. 立ち上げ当初は、どのように人を集めてきたのですか。
当初は、誰が来てくれるのか全く分からない状態でした。そのため、まずは理工学部の授業アントレプレナー育成講座との連携やイベントを起点に集客を行い、そこから継続的に参加してくれる学生を増やしていくというアプローチを取りました。試行錯誤を重ねる中で、イベントだけでなく、「行けば誰かがいる」という日常的な場としての価値が徐々に認識され、現在では自然と人が集まる場所へと成長しています。
Q. 「アントレプレナー入門」という名称には、どのような意味が込められていますか。
「入門」という言葉には、起業の最初の段階、導入編という意味が込められています。まだ起業すると決めていなくてもよく、明確なビジネスアイディアがなくても構いません。最初の一歩を踏み出す前の段階にいる人が、安心して来られる場でありたいという思いから、この名前が付けられました。また、慶應義塾全体のアントレプレナーを活性化するため、塾横断的に活動できる場を目指しており、その拠点としてSFCや三田との中間地点となる日吉キャンパスのEDGEルームが選ばれています。
Q. 運営において、特に大切にしていることは何ですか。
運営メンバーの共通認識として、「絶対にオンラインにしない」ことがあります。たとえ人が来なくても、必ず場を開ける。それが重要だと考えています。正式なメンタリングに来る人は、すでに相談内容を言語化できている状態ですが、その前段階には、「何が課題か分からない」「考えが整理できていない」という人が多くいます。アントレプレナー入門は、そうした人たちの受け皿として位置づけられています。「行けば誰かがいる」「ふらっと来られる」、その状態があること自体が、この場の価値です。
一方、学生の盛り上がりには年ごとの差があり、それによって一喜一憂しないことも重要です。成果を早急に求めるのではなく、継続することを何より大切にしています。

Q. アントレプレナー入門ならではの価値はどこにありますか。
三田会という卒業生組織が運営している点が大きな特徴です。世代やバックグラウンドの異なるメンターと学生が自然に交わることで、学生にとっては視野が広がり、メンターにとっても新たな刺激や学びがあります。EDGEではメンターも常に「半学半教」という意識で臨んでいます。一方的に教えるのではなく、学生と一緒に考え、学び合う姿勢です。運営する側自身も楽しみながら関わることで、場の雰囲気が自然と柔らかいものになっています。
参加してくれた学生にはそれぞれの話を真摯に聞くと同時に、学生同士を繋げるきっかけも提供しています。EDGEでは実際に三田の経済学部の学生とSFC生が意気投合することもあり、まさに塾を横断した出会いの場となっています。
Q. 今後、どのような場を目指していますか。
アントレプレナー入門は、学生が気軽に相談できる場であると同時に、メンターが新たな刺激や繋がりを得られる場へと広がりつつあります。学生にとっては、起業やスタートアップへの関心を構えすぎることなく、安心して話せる場所でありたい。一方でメンターにとっては、学生の熱量や多様な視点に触れながら、メンター同士が出会い、それぞれの挑戦を応援し合える場であってほしいと考えています。メンター(会員)の皆さまにも、ぜひ気軽に足を運んでいただきたいです。今後は、運営に関わるメンバーもさらに増やし、協力してくださる方とともに、この場を育てていきたいと考えています。また、アントレプレナー入門では、起業やスタートアップに関心の高い学生が参加する学生向けのコミュニティ(登録者数200名超)が形成されており、継続的な情報共有や交流が行われています。こうしたつながりは、これまで地道に継続してきた取り組みの一つの成果です。学生との接点を持ちたい方、新しい刺激を得たい方、そして挑戦を応援し合える仲間と出会いたい方にとって、アントレプレナー入門は、これからも開かれた場であり続けたいと考えています。





